コラーゲンの基礎知識。今回は「皮や骨ごと調理するのがコラーゲンをとる秘訣」です。

皮や骨ごと調理するのがコラーゲンをとる秘訣

野生動物の食性は、実に自然の理にかなっているものです。たとえば、熊は秋になると本能的に鮭を捕らえ、コラーゲンが多く含まれているうろこや皮からたいせつに食べます。

熊は、食事のできない冬ごもりの前に、コラーゲンを補給しているのです。

昔の人も、魚や動物を骨や皮ごと調理して、体にたいせつなコラーゲンを自然に摂取していました。

それに引きかえ、私たち現代人はどうでしょう。

コラーゲンの多く含まれる魚や肉の骨や皮、その周辺部分は調理前に捨ててしまい、やわらかい肉の部分だけを食べてはいないでしょうか。

魚は切り身、豚肉や牛肉はロースやヒレ、鶏肉はささ身や胸・・・といった部分には、体にとってたいせつなタンパク質の一種、コラーゲンは少ないのです。

つまり、私たち現代人の食生活は、自然の理からずれた道楽に変わってしまったといっても過言ではありません。

現代人は便利さや味覚の楽しみにばかり走って、真に体や健康、老化防止にとってたいせつなコラーゲンを捨てているわけなのです。

このような食生活の変化に伴って、「食原病」ともいえる生活習慣病やアレルギー性疾患などの病気、慢性症状に悩む人がふえていますが、病気や老化から身を守り、真の健康と美容を維持するには、現代人が捨てている重要な栄養素コラーゲンを積極的に補給することがたいせつなのです。

（続く）

（薬学博士）

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