コラーゲンの基礎知識。今回は「コラーゲンの「流れ」を作るためコラーゲンの補給が必要」です。

コラーゲンの「流れ」を作るためコラーゲンの補給が必要

私たちの体は、必要なものを外からとり入れて不要なものを外に排出する「流れ」の場となっています。

ものを食べても必要な養分が吸収されれば残りは排出され、役目を終えた細胞も捨てられます。

この「流れ」は、皮膚や髪、つめなど目に見える部分だけでなく筋肉や内臓にもあり、かたい組織を持つ骨や歯でさえ、体液のカルシウム濃度を一定に保つため、自身のカルシウムをためたり放出したりしています。

ところが、この「流れ」が停滞してしまうと、新しいものがとり込まれずに細胞が老化していくばかりになってしまいます。

新陳代謝が悪くなり、結果として体調をくずしたり老化が進むなど、体の異変が起きやすくなってしまうわけです。

もちろん、私たちの体を構成しているタンパク質の一種であるコラーゲンにも「流れ」があります。

コラーゲンは皮膚にも骨にも臓器にも、体じゅうに存在していますが、成長期の体だとコラーゲンは柔軟で弾力性に富んでいます。

ところが、成長が止まっている体だとコラーゲンも分解されにくくかたくなっています。年をとると体がかたくなったり皮膚にシワがふえる原因の一つは、分解されずに酸化してしまったコラーゲン、つまり「流れ」の止まったコラーゲンのかたさが増すためと考えられています。

こうした老化への対応策は、コラーゲンの新陳代謝を促すことがたいせつです。

というのも、コラーゲンの酸化は一方的に進むということはないため、新しいコラーゲンを供給すれば体内の古いコラーゲンと入れかわります。

つまり、体の中にコラーゲンの「流れ」ができるというわけです。

（続く）

（薬学博士）

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