コラーゲンの基礎知識。今回は「コラーゲンは体に必要不可欠な物質」です。

コラーゲンは体に必要不可欠な物質

コラーゲンは私たちの体を構成するタンパク質の３分の１を占めている物質ですが、体の「結合組織」に多く含まれています。

結合組織のおかげで、私たちの体を形成している約６０〜７０兆個にも及ぶ細胞は互いに結びつけられ、それぞれ有機的に機能を果たしています。

結合組織は具体的には、皮膚、骨（軟骨の約５０％）、歯（象牙質の約２０％）、関節、骨と筋肉をつなぐ騰、歯ぐき、目（角膜や結膜）、血管など、体のありとあらゆるところに存在しています。

そこでのコラーゲンの役割は、

１．細胞と細胞をつなげる接着剤としての働き

２．皮膚や臓器、骨などをつくる構造タンパクになる

３．細胞への栄養や酸素の搬入、細胞から老廃物や二酸化炭素の排出の経路となる

など、実にさまざまです。

コラーゲンは細長い繊維の形状をしているのですが、細胞と細胞をつなぐ細胞間物質であるだけでなく、細胞を体の組織に定着させることにも役立っています。

また、コラーゲンは水分やカルシウムなどを皮膚や骨の組織に定着させる役割もあります。

コラーゲンが不足すると、皮膚の水分量が減ってハリやつやが失われて肌が若々しさを保てなくなりますし、骨のカルシウム分が定着しにくくなって骨がスカスカになり、骨粗鬆症という病気になりやすくなってしまいます。

コラーゲンは体のありとあらゆるところに存在するため、コラーゲンが不足すると、皮膚や骨だけでなく、ほかの臓器（胃腸や心臓、肝臓、肺など）にも同じような悪影響や障害が出てくるわけなのです。

つまり、コラーゲンは体を形成し、正常に機能させるために必要不可欠で、体を若い状態に保って老化を防止してくれる物質であるだけでなく、病気の予防や改善に役立つ働きのある、美容にも健康にもよい物質であるといえます。

参考になさってください。

（薬学博士）

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